うっすら雪化粧、快晴の泉ヶ岳から眺める奥羽の山並み

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登山

山は夏や紅葉の頃に登るものと勝手に思い込んでいた数年前。
今では普通に冬山に足が向きます。

この前登った初冬の面白山ですっかり心を持っていかれました。

山の息吹を感じながらの山登りも楽しいですが、木々が葉を落とし、営みを忘れたかのように静まり返る登山道を五感を研ぎ澄ませさながら歩く冬山もかなり好きだと気付きました。

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移動性高気圧におおわれるこのタイミング!が絶好の登山日和!!

冬の天気は読みやすく、大陸から移動性の低気圧と高気圧が交互にやってくるルーチン。ただ今年はシベリア気団が弱く雪が降らない。

本当は今日はランと思っていたのですが、前日の天気図をみて気分が変わりました。
高気圧が日本にせり出す直線が昨日。

前日の地上天気図

このタイミングだと高気圧から吹き出す風の影響を受け晴天ながらも風が強い。地形的な影響で山には雲がかかりやすい。

その翌日が狙い目。高気圧が完全に日本を覆います。

登山当日の予報地上天気図

しかも気圧傾度もゆるやかなので風も弱いはず。
全国的な登山日和。そんな予想を立てつつ天気図を見てるとじっとしているのがもったいない。
急速に「山に行かねば」という強い思いが沸々と湧いてきます。

最近ずっと頭から離れない刈田岳にも好天日に登りたいが、今日の明日では準備不十分。
やはり気軽に登れる泉ヶ岳に行こう。

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泉ヶ岳へ

自宅から車を走らせ30分弱。
泉ヶ岳の駐車場に到着。

泉ヶ岳スキー場が雪不足のためオープンできていないこともあり、ガランとしています。登山の準備をされてる方がちらほらいらっしゃいます。

ルート

今日のルートは『泉ヶ岳満喫コース』(勝手にそう呼んでます)

まずは『かもしかコース』のゲレンデを直登します。

お別れ峠へとつながるゆったりとした道が好きなので『かもしかコース』を途中まで登り、そこからお別れ峠へトラバーズして『滑降コース』で山頂を目指します。

このルートが一番好き。泉ヶ岳の魅力満載。
帰りは緩やかに樹林帯を進む『水神コース』で下山します。

登山開始

カモシカコースのゲレンデを直登

ゲレンデは意外と雪がなく、静止したリフトが寂しそうでした。

地面が露出していることもあり、枯れたススキが滑ること。
やはりゲレンデ直登はキツイ!斜面に対して鋭角に着地するのでヒラメ筋への負担が大きいんですよね。

空が青い。あの青い空とゲレンデの境界まであと少し。

そこを超えると雪原

雪が深くなります。それを踏みしめながら歩くこの感じがたまらなくいい。
青く澄み渡る空の下、気持ちのよい雪歩き。
キックステップを駆使してガシガシ登ります。ゲレンデを登るより楽ですね。

お別れ峠へトラバーズ。このなだらかで静かな道が好き

このネットの切れ目から侵入。

林の中へ。 先行者1名の踏み跡辿ります。

真っ新な道を歩きたかったらもっと早出せねばなー。

凛と静まり返る木々の間を縫うようにゆっくりと進みます。
肌を刺すようなこの冷えた静けさがたまりません。
雪の感触を楽しみながら心地よい足取りで一歩一歩進みます。 動物のトレースを探すのも楽しい。
でももっと沢山雪があればもっと楽しいはず。

林の中の登山道。静かな世界を独り占めする快感。

景色が広がるこのエリア好きです。

ここが見たくて、初めはカモシカコースを使います。

少し歩くと泉ヶ岳が正面に。

空が青すぎる。天気最高!
泉ヶ岳の輪郭がくっきりと青空に浮かび上がります。

木々の印影と真っ白な雪。

雪が発する静寂の音に耳を澄ましながら歩きます。
この感じたまりません。
ワイワイ登山も楽しいですが、この感覚を味わえるのはソロハイクならではの魅力です。
このコースは登山者が少なくていいんですよね。

気持ちのいい雪道。どこまでも歩けそう。

だって傾斜がないんですもん。

お別れ峠に到着。

いよいよ本格的な登り 滑降コース

ここから滑降コースへ。

コースが合流し踏み跡が増えました。やはりここまでの道が静かでいいですね。

木々の間から太陽。眩しい陽射し。

鮮やかな紅葉を楽しませてくれた印象的な木。

全ての葉を落としても生命力を感じます。

お別れ峠を過ぎて見返平に至るまでの道も好きです。

泉ヶ岳を正面に、振り返れば仙台市内。

その先には太平洋や蔵王の山々。 贅沢な景色につつまれる登山道。

見返平。眩い青空。

急登エリアに突入。 その前に軽アイゼンを装着。

雪山のことを考えるとスパッツはロングにしとくべきだった。後悔。
ここから急登が始まります。滑降コースの急登はそれほど苦になりません。 やはり景色が良いからでしょうか。

青と白のコントラストが綺麗。

氷柱と書いてツララ。何か不思議な響き。

蔵王はカスミの彼方に浮かぶシルエット。その奥に福島の山々。

大東岳もみえます。格好いいですね。いつか登れればと思います。

坂の上に見える青空を目指します。

司馬遼太郎の『坂の上の雲』の序文、大好きなフレーズが頭をかすめます。

「登っていく坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲が輝いているとすれば、それのみを見つめて、坂を登っていくであろう」

圧巻!泉ヶ岳山頂から眺める奥羽の山並み

その坂を登り切った先は泉ケ岳山頂。1,172M。

さすがに山頂はやや風がありますが、これぐらいなら無風と言ってもいいくらい。 火照った体を冷やすには丁度いいくらいの風速。

それにしてもブルー。

さらに少しだけ北泉ケ岳の方向へ歩を進めます。

気配は感じても会うことはめったにない。動物のトレース。

絶景スポット。

視界は良好。 船形連邦、この前登った面白山、大東岳、二口山塊、蔵王、さらに遠くにはうっすらと福島の山々。 残念ながら大好きな朝日連峰は霞の彼方。
雪を纏うことで山々の表情がよりシンボリックに浮き立ちます。 やはり冬山はいいですね。

でももっと遠くまで見えてもいいのに。
しばし景色に見とれます。東北を縦に走る奥羽山脈の山々が遠くまで見渡せます。

大東岳、面白山。

キレイすぎる―。夏だとそこまで感動しないのに。
朝日連峰は見えない。

船形山。

お立ち台。たぶんケルン。

お立ち台からの絶景ビュー。
北泉ヶ岳と船形山。

近いようで遠いんだろうな船形山。来年いけるかなー。

蔵王連峰はモヤッとしていますね。なんとか屏風が見えます。

蔵王連峰をひいて撮る。あの双耳峰は青麻山だろうか。

賽の河原へ。ここも気持ちいい。

仙台市内を望む。

水神コースで下山

寒くなってきたのでそろそろ『水神コース』で下山します。
こちらは雪が少なくアイゼンを付けていると危ない。水神のあたりで外します。

水神の下の沢。岩の上、もこもこっと積もった雪が綺麗。ここでランチしよう。

さてどちらを食べるか。

パクチーラーメンは絶対やばそうなのでパス。非常食にとっておきます。

青空をバックに真っすぐが気持ちいい唐松林。

日本で唯一の落葉する針葉樹。

山歩きも終盤。名残惜しい一歩一歩。

疲れをいやすべくスパ泉ヶ岳。

800円はちと高いかな。お風呂は気持ちいいけど。

ノンアルビールでお疲れ山。

今年も終わりですね。
振り返るとやはり北アルプスのソロ2泊3日の縦走が一番の思い出。
また高い所まで登りたい。
来年は白馬岳。あのエリアを縦走予定。まだルートは未確定。
年が明けたら計画を立てよう。

そしてさらに雪が積もった泉ケ岳にも来よう。

登山日 2019年12月28日

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